生きがい情報士通信6

生きがい情報士の名称の由来

日本社会事業大学学長 京極髙宣

日本社会事業大学学長 京極髙宣

はじめに

生きがい情報士が誕生して早や三年、総数も昨年3月末で1,144人となり、私も制度発足に立ちあった一人として、まことに御同慶の至りと述べさせてもらいたい。従来、健康生きがいづくりアドバイザー制度がサラリーマンOBなどの中高年を対象として既に活用され好評を呼んでいたが、将来を見越して青年層までターゲットに入れ、コンピューターの駆使などを含めた高度な資格制度が必要ではないかと関係者内で検討が進み、生きがい情報士が誕生したことは周知のとおりである。しかし、その名称の由来に関しては、意外に知られていないので今回はじめて公開することにしたい。

健康生きがいづくりアドバイザーの名称

ところで生きがい情報士の名称の前に、健康生きがいづくりアドバイザーの名称がどのようにして生まれたかについて、ご紹介したい。当初、関係者で検討がすすめられていた段階では、健康生きがい創造士(仮称)が原案だった。ごろが良いし、格調の高い名称であったが、厚生省老人保健福祉局(当時)との話し合いの中で、創造士という末尾の部分がややおこがましいのではないか、ということにより、あくまでアドバイスする役割という謙虚な表現にすることになり、健康生きがいづくりアドバイザーという名称におちついた。しかしながら、名称はなるべくシンプルなものがよいという鉄則から、健康生きがいづくりアドバイザーという15文字の名称は少し長すぎるし、また漢字、ひらがな、カタカナという三様式の組み合わせにも違和感がある。やはり名称は妥協の産物ということでもあり、健康生きがいづくりアドバイザーは国民に分かりやすいメリットもあることから、今日まで使用され続けている。しかし生きがい情報士に関しては、健康生きがいづくりアドバイザーの名称の教訓を生かすことに私なりに責任を感ずるところがあったのである。

生きがい情報士の名称

生きがい情報士の名称の検討に際しては、当初の原案は健康生きがい情報開発士(仮称)であった。しかしあまりに長い名称であることから、健康生きがい情報士(仮称)となり、さらに健康と生きがいは密接に絡み、ある意味では、生きがいの中に健康も包摂されることも考慮して、健康という枕言葉を削除して、端的に生きがい情報士とした。これに対しては関係者の賛同も得られ、所管局の厚生省老人保健福祉局の理解も得たので、無事に生きがい情報士の名称が誕生したのである。こうした経緯では、私はあえていえば名付け親の立場にいたことがお分かりだと思うが、名は体を表わすとの名言にあるように、今後の発展が期待される資格は、分かりやすく短いという意味で簡明なものでなければならないと、現在も信じている。

むすびにかえて

生きがい情報士は現在のところ誕生後まだ日の浅い乳幼児の時期にある。21世紀の高齢社会において、高齢者の健康生きがい対策は高齢者の介護サービスに代わり、次第に重点施策となっていくことはまちがいない。その際、何といっても人の問題が重要であり、生きがい情報士がそのキーパーソンとなることは必然である。関係者の深いご理解とご支援を切に願う今日この頃である。

情報士訪問第6回「転職して、Uターンして、生きがい満々です!」

生きがい情報士が社会で活躍する姿を取材してお届けするシリーズ第6回は、八戸社会福祉専門学校介護福祉科を卒業して、名川町社会福祉協議会にデイサービス介護職員として勤める大嶋広史さんをお訪ねしました。

大嶋広史

●先輩から、同僚から、後輩から、そしてもちろん利用者のみなさんから、大嶋さんの評判の良さは、本人が何も言わなくてもちゃんと母校の先生の耳に届いています。

「まじめ」「誠実」といったありきたりの表現ではちょっと表わし切れないくらい、大嶋さんに対するみなさんの信頼は深いようですが、さて、その秘密は..

●大嶋さんは一般企業の会社員だったこともあるそうですね

はい、大学を卒業してから二年間、関東でお仏壇の営業販売の仕事をしていました。

利益追求だけの仕事に嫌気がさしていた時、お仏壇を買っていただいたお客様から“介護”という仕事があることを教えられました。そして、実際に現場を見た時に自分が本当にやりたいのは福祉の仕事だと確信しました。そのために、もっと専門的なことを勉強して介護福祉士になりたいと思いました。

●何故、青森県八戸市の学校を選ばれたのですか

卒業後は地元で仕事をしたかったので、迷いなく八戸社会福祉専門学校を選びました。

●学校生活で一番印象に残っていることは何ですか

一番ですか?..難しいですね、いっぱいありすぎて(笑)。年齢層が違う友人達と勉強したり遊ぶことができたのは貴重な経験だったと思います。それに施設実習でもたくさん印象的な出来事がありました。う~ん。。。強いてひとつだけ挙げるなら、初めての実習の時の最終日ですね。利用者一人一人にお別れの挨拶をした時、それまでほとんど話してくれなかった方が“ありがとう”と言ってくれて、思わず泣いてしまったんですよ。

●まさに笑いあり涙ありの学校生活、一番身に付いたことは何ですか

介護技術も知識も勿論なのですが、それより何より「自分の気持ちに素直になる」事と「利用者の気持ちにどこまで近づけるか」という事を常に考えるようになりました。一番難しいことですね。この仕事をしていく上で永遠の課題かもしれません。

●生きがい情報士の授業で、印象に残っていることはありますか

特に印象に残っているのは税金や年金制度が難しかったことです。知っているようで知らないことが沢山あり、理解するために税金や年金の本を読んだものです。コンピュータ技術や情報技術、広報技術やイベント技術などは、現在とても役に立っています。

とにかく最初はあまりピンとこなかったのですが、勉強するにつれ実習するにつれ、これから必要な資格だと実感することが多かったです。

●精力的に生き生きとお仕事されているようですが、仕事内容を具体的に教えて下さい

朝はバス送迎から始まり、特殊浴・一般浴の入浴介助、食事介助、排泄介助、リハビリ、グループ作業指導、等デイサービスの仕事です。

●決して楽しいばかりのお仕事ではないと思うのですが

一番辛いのは朝が早い事です。朝は睡魔と格闘しながら職場に向かいます。でも利用者に会って”おはようございます”と挨拶を交わした瞬間からうそのように目が覚めてしまうのが不思議です(笑)。それに、利用者からの”いつもありがとう”の言葉に励まされて日々頑張っています。その一言でムクムクとやる気が出てくるんです。

●仕事の中で自分なりに工夫していることや努力していることがあったら教えて下さい

仕事をしている時にいつも考えているのは、どうしたら利用者の笑顔を見ることができるか?ということです。一日ムスッと過ごすより一瞬でも多く笑っていた方がいいと思うんです。だから、一緒に体操する時などはどうしたらうける体操ができるのか考えています。なんか芸人みたいですけど。(笑)

●最後に、生きがい情報士として何かひとことお願いします

若い内から「生きがい」を意識して生きること、生活すること、仕事すること、がとても重要になってくると思います。一人一人がもっと「生きがい」について考えることの必要性を訴えることができれば、生きがい情報士の職業化へと結びついていくのではないかとも思います。生きがい情報士のスキルアップとしては、今のところたまにホームーページを拝見している程度なのですが、今後はできれば勉強会や研究会にも参加してみたいと思っています。

●卒業生が遊びにきて、もと同級生のウワサを楽しげに語る光景が良く見られるこの学校ですが、中でも特にくしゃみの回数が多いであろう大嶋さんの魅力がよくわかった気のする対談でした。成績の優秀さ、リーダーシップといったものだけでは説明のつかない信頼の厚さは多分、その時その時を精一杯そこにいる人と共に生きようとする集中力と瞬発力、熱いハートの持ち主でありながら冷静な判断力も兼ね備えているところ..取材しているうちに周りの人達以上に熱烈なファンになってしまいました。この記事を見たら勤務先の利用者の方が「たまには残業なしで帰りなさい」つて言ってくれるかもしれませんね。え?この話で盛り上がってしまって余計に残業が増えるかもしれないですか?ごめんなさい!お身体大切にこれからもたくさんの笑顔をプロデュースしていってくださいね!

財団認定登録講師紹介

生涯学習教室を主宰しながら、複数の専門学校で教鞭を執る藤林講師は、ご家庭では良きお母さんでもあります。会う人全てを元気の渦に巻き込むパワーはいったいどこから?

藤林殊巳講師

藤林殊巳講師

自宅を開放した生涯学習教室

自宅を開放した生涯学習教室

自宅を開放した生涯学習教室も今年で15年目。2才~68才まで約150名の生徒さんに支えられています。主にパッチワークを主体とした針仕事が中心ですが、ビーズやししゅう、編み物等、様々な手芸に取り組んでおります。幅広い年齢層の方々が学校での悩み、家庭での問題解決や不安の解消の相談場所となり、若いお母さんが先輩のお母さんに子どもの進路やお料理の作り方等、教えていただいております。

仕事を持っている女性の方が通いやすいように、月1回ナイトレッスン(20時~23時)を行っていますが、どの生徒さんも、老後の準備のために「こんな教室ほしかった!!」と喜んでいただいております。

私自身も生きがい情報士という立場から『人生、どの時期でも通える生涯学習教室』を目標に運営しております。生涯学習教室というと、中高年対象という考えが頭をよぎりますが、私の教室へ通っていただいている2才のお子様も68才の生徒さんも年齢に合わせた生きがいと学習目標をしっかり持ち有意義にすごされています。

その様な積み重ねの段階で少しでもお手伝いできたらという思いから自宅を開放して活動しています。

専門学校講師として

東京スポーツ・レクリエーション専門学校、東京医薬専門学校、埼玉福祉専門学校の3校で講義させていただいております。

学生には、21世紀の高齢社会を年金、介護、高齢者医療、雇用等、様々な角度から切り口を変え説明しています。

私自身のモットーは、学生が社会に出て、自らの学科で勉強し取得した資格を輝かせる為の付加価値として、生きがい情報士の資格も取得し役立たせてもらいたいという事です。又、各専門学校(各学科)の特徴や特色に合わせた教え方を心がけています。

専門学校講師として

例えば…

生きがい情報士取得のクラーク
生きがい情報士取得の介護福祉士
生きがい情報士取得の保育士など

それぞれ活躍するステージの場面、場面を想定しながら進行し学生の目線に合った授業を行なっています。

専門学校では、各方面のすばらしい資格を取得して卒業させることを1つの目標としております。しかしながら現在は、資格取得者同士の実力が競われている時代です。つまり、重要なのは、資格を取得した上で更にもう1つの付加価値的な資格を取得することが大切なのです。

資格時代になっている昨今では、資格の価値が低下し、資格者への評価もシビアになってきています。このため本人の能力そのものが重要視され、生きがい情報士の様な時代の先端資格を取得することが、大変望ましい事と、学生には力強く伝えております。

今後は…

生きがい情報士同士で連携し、市町村、各企業に生きがい情報士を設置する事を目標としています。

又、私自身も中高年齢者の生きがい創造の支援など広い意味での生きがいを更に学び続け、教育者としてカウンセラーとして色々な立場や角度で学生に情報提供し生きがい情報士の養成に全力をそそいでいこうと考えております。

生きがい情報士講師養成研修のしくみ

医療・福祉・保健の    生きがい情報士
専門資格取得者   指定養成校が推薦する教員
↓           ↓
受講審査

講師養成研修会での研修

認定審査試験
↓合格
養成講師登録

指定養成校、北から南から

指定養成校での実践をご紹介します。

佐賀短期大学生活福祉学科

◆学校紹介

佐賀短期大学生活福祉学科

佐賀短期大学は、米どころとしてまた有明海の海苔で有名な佐賀県という比較的のんびりとした風土をもつ地域に在ります。佐賀短期大学は3つの学科(食物栄養学科、生活福祉学科、そして幼児教育学科)から構成され、それぞれの学科が栄養士、介護福祉士、保育士を中心として他の資格も取れるようにカリキュラムが組まれているのが特徴といえるでしょう。(生きがい情報士は生活福祉学科のカリキュラムに組まれています。)

佐賀短期大学生活福祉学科

◆健康福祉・生涯学習センター〜学校全体で生きがいを考える〜

ここは佐賀短期大学の中にある施設で、地域の人々に開かれた施設です。

健康福祉・生涯学習センター

当センターでは高齢者を中心とした地域の方々のために健康づくりや生涯学習を提供しています。毎週100名を越える方々が参加され、それぞれの目的に応じた活動が行われます。ここで行われているエルダーカレッジも好評で、毎回たくさんの地域の方々が参加されます。

また、学生たちは、レクリエーションの時間などを使い一緒になって活動に参加し世代間交流と学習を同時に行っています。学生たちは参加者の皆さんの年輪から出てくる考え方や経験などに多くの新しい発見もしくは再発見をし、参加者の方々は学生とのやりとりの中で時を忘れレクに夢中になるなどして、本当に楽しい時間を過ごしています。

◆学生たち

学生たちはこの佐賀という比較的田舎ではありますが、自然に恵まれた環境でのびのびと学習しています。学生の間は自由にまた楽しく学習しなければ意味がありません。この生きがい情報士の授業を受けている生活福祉学科の学生たちはこれを上手に実践しています。(私たちのちょっとした誇りです。)

そんな彼ら・彼女らの自分の夢や希望、または生きがい情報士としての夢などを紹介します。

千田明広

千田明広

私はこの佐賀短期大学に入学した当初、生きがい情報士というものに全く興味がなく、ただ一つの資格として見ていました。しかし、学習を重ねていく中でこの生きがい情報士の活動の必要性、これからの高齢社会に役に立つと感じ、私自身の視野を広げるためにも取得したいと思いました。この資格を取得したら、地元で少しでも高齢者の皆さんの役に立ちたいし、活動の場を広げていきたいと思います。

丸田裕介

丸田裕介

私はこの資格を取得して生きがいを求めている人は勿論のこと!!この資格をもってたくさんの人達とふれあい、自分の社会性や人間性に磨きをかけたい!

高木眸

高木眸

私は将来お年寄の方が生きがいを持てるように支援のできる介護福祉士になりたいです。そして自分自身もその中で大きく成長していきたいと思っています。

高松美帆

高松美帆

私は将来、介護福祉士として職につき、お年寄の方の役に立ちたいと思っています。また、生きがい情報士については、利用者の方と一緒に楽しいことをやりながら生きがいを見つけるという点ですごくいい仕事だと感じています。

学生たちの学習環境を整備することが教育の現場に携わる者の役割ではないのかと私たちは考えます。ここ佐賀短期大学はその環境を整え、学生たちが「生きがいを考える上で何が重要なのか」を考えることのできるように導いています。(学生たちの答え(少なくともヒント)が見つけられるようになればと、自分の実力とかけ離れた願いを持っています。それとは裏腹に、学生たちは知らず知らずのうちに自分たちなりのこたえを半分くらいまでは出すのかもしれません。)

これから生きがい情報士を目指す方々へ

これから生きがい情報士を目指す方々へ

高校まで、もしくは従来どおりの「これが正解、ほかは間違い」「これだけ覚えていれば良い子ちゃん」という教育から脱皮するのがこれからの教育の目的です。自分で考えることの大切さ、自分で問題を解決する楽しさ、これらの事柄が社会に出てから必要になってくるはずです。「生きがい」を考えるとき、又は「生きがい探し」をするとき、あなたは何をもって行動しますか?

この機会に、一緒に探してみませんか?

生きがい情報の発信とコミュニケーションをお手伝い

生きがい情報士 Information Desk

研究会のリアルタイム議事録、事例管理の利用も増えて、生きがい情報士必携のツールになりつつある Information Desk です。今回は、毎週、珠玉のメッセージが掲載される@Matumotoのダイジェストです。

健康・生きがい開発財団の常務理事松本吉平氏が、書き下ろすコラム「羅針盤@MATUMOTO」は週2回のペースで新しいテーマが加わり、半年で、七十回を超えました。生きがいに関する豊富な知識と造詣を持つ松本氏ならではの視点で、その時のトピックをわかりやすく取り上げるこのコーナーを楽しみにしているファンも多く、「生きがい情報士 Information Desk 」の「顔」となっています。七十一回までをみると、中高年齢者に関連する話題のほか、健康・生きがい開発財団に関する話題もあり、この紙面で内容をご紹介できないのが大変残念です。第一回、第二回の内容は、8面に掲載されていますが、『「敬老の日」と「老人の日」(第三十一回)』『貝原益軒の「養生訓」(第四十一回)』のように、読んで得したなという話題も多くありますので、火曜日と金曜日の新テーマ掲載日をどうぞお楽しみに。

第一回 構造改革と生きがい情報士
第二回 最近よく言われだした「未病」とは?
第三回 平成13年版「高齢社会白書」
第四回 「シニア社会学会」設立の意味
第五回 定年後はイキイキ人生
第六回 出生率1.35、4年振りの上昇
第七回 長寿伝説について(1)
第八回 長寿伝説について(2)
第九回 安楽死選んだ日本人女性
第十回 健康・生きがい開発財団の会長交代
第十一回 インターンシップ参加学生受入れ
第十二回 「65歳高齢者説」について
第十三回 平均寿命、史上最高を更新
第十四回 世界人口の将来推計
第十五回 「生きがい情報士」ホームページ紹介
第十六回 日本国憲法と公共の福祉
第十七回 「眠る瞬間と死ぬ瞬間」の医療
第十八回 自殺、3年連続3万人を超える
第十九回 かぐや姫」と生きがい
第二十回 小泉総理の靖国参拝
第二十一回 寿命は最長180歳?
第二十二回 ケータイ“電縁”家族
第二十三回 失業率5%を記録?
第二十四回 こどもの問題行動と援助技術第二十五回宮崎アドバイザー協議会主催イベント
第二十六回 公益法人のディスクロージャー
第二十七回 平成13年版環境白書について
第二十八回 「教育訓練給付制度」の見直し
第二十九回 健康日本21推進協議会第2回総会
第三十回 「米百俵」と行財政改革
第三十一回 「敬老の日」と「老人の日」
第三十二回 100歳以上1万5000人超す
第三十三回 平成13年版厚生労働白書発刊さる
第三十四回 「3K」を切り口に長寿社会を生きる
第三十五回 長寿県沖縄の秘密(1)
第三十六回 長寿県沖縄の秘密(2)
第三十七回 「人工呼吸器、外せますか」
第三十八回 世界各国の月伝説
第三十九回 米同時テロとアフガニスタン
第四十回 教養教育に宗教を盛り込む
第四十一回 貝原益軒の「養生訓」について
第四十二回 「人口教育」のすすめ
第四十三回 「健康寿命」について
第四十四回 若年者の社会参加の促進
第四十五回 高齢者に対する介護支援について
第四十六回 儒教に学ぶ福祉の心
第四十七回 世界の人口、2050年93億人
第四十八回 高齢者雇傭拡大の方法
第四十九回 AARP会長エスター・カンジャさん
第五十回 人間はどこまで判りあえるか
第五十一回 中高年男性の自殺が急増(1)
第五十二回 中高年男性の自殺が急増(2)
第五十三回 21世紀は高齢者の世紀
第五十四回 取りたい資格、ナンバーワン
第五十五回 医学・薬学の父ヒポクラテス(1)
第五十六回 医学・薬学の父ヒポクラテス(2)
第五十七回 年齢から自由な社会をめざして
第五十八回 公的年金制度について
第五十九回 オーストラリアの痴呆ケア(1)
第六十回 オーストラリアの痴呆ケア(2)
第六十一回 あけましておめでとうございます
第六十二回 第12回シルバーサービス展
第六十三回 声と心について
第六十四回 リストラ110番
第六十五回 日本の人口、減少早まる
第六十六回 映画「カンダハル」を観て
第六十七回 素晴らしい年のとり方とは
第六十八回 その時、歴史が動いた
第六十九回 花粉症と日本人のブロイラー化
第七十回 三方一両損
第七十一回 老若男女共同参画社会を求めて

生きがい情報士 Information Desk E-Magazine

生きがい情報士 Information Desk が週1回お送りしているメルマガです。

更新情報をお伝えしていたメールサービスをバージョンアップして、昨年の11月2日からE-Magazineといたしました。

〓〓〓〓本日のCONTENTS〓〓〓〓
・今週の話題
・今週のNewsから
・今週の新着News
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

という構成で、現在、情報士以外の方も含めて250名の方に配信しています。

配信ご希望の方は、

●ホームページから配信登録をする場合

http://www.ikigai-inf.com

●メールでお申込みの場合。
ikigaisupport@ied.co.jp

認定登録者による研究会活動スタート!

平成11年度から財団が開催してきた研究会ですが、今年度から認定登録者が中心となって運営される「生きがい情報研究会」にバージョンアップしてスタートしております。3回にわたる全体会のあとはワークショップ活動となり、インフォメーションデスクを活用した自由参加形式となっていますが、3月2日の研究集会を前に、あらためて、本年度の研究会から生まれた5つのワークショップをご紹介いたします。ここで「グループに参加したい」と思われた方は財団事務局までお申し出下さい。

第1グループ

テーマ:社会人向け講座の開講代表世話人:伊藤美和

高齢化の急速な進展に伴うライフスタイルの変化や個人の価値観の多様化は、生きがいづくりや生活支援に関する情報ニーズを多岐かつ多様なものにしています。そのようなニーズに応えていくためには、現在の指定校制による専門学校学生への資格付与のみに止まらず、一般社会人の資格取得への道を開くべき時期にきていると判断します。そこで、社会人への門戸を開く場合の教育システムのあり方について検討するチームを発足させたいと考えています。ご一緒にいかがですか?

第2グループ

テーマ:資格活用法(業界別ケース)代表世話人:岩佐浩之

指定養成校で講師をしていて感じるのは、資格を取った学生が就職先で「生きがい情報士」の資格や価値を生かせていないことが多いということです。自分自身も様々な学科で教鞭をとっているので確信があるのですが、実に多種多様な職場で生かせる資格だと思います。

我々教育する側が業界毎にアプローチして、ケーススタディーを纏める事ができれば、今後の資格取得者の活躍に大きく寄与できるものと考えます。さてそこで、まず初めにアプローチするのは、薬局・薬店を中心とした医療器雑貨の業界を考えています。先生と呼ばれる薬剤師の方と、どのように接したら良いのか?薬事法の問題は大丈夫なのか?薬局・薬店の業界はどのような方向に向かっているのか?などなど、諸先輩方から色々アドバイスなどいただけたら幸いです。よろしくお願いいたします。今年最初の活動は、2月後半に行なわれる東日本の薬局・薬店が2000軒ほど集まる展示会に行ってきます。

第3グループ

テーマ:研究学術WG設立代表世話人:片山秀史

21世紀を迎えた現在、インターネットの急速な発展と普及が、生きがい、生活支援、健康など保健・医療・福祉をはじめ、経済、社会、教育、余暇など全ての分野において旧来型の社会システムのあり方を大きく変えようとしています。

この社会的変革の中で、特にかかる資格・専門性・システムに関する評価ならびに養成等アプローチ分野に焦点を定めワーキングチームの発足を予定しています。そこでは、次世代に向け必要となる新しい環境、方法、学体系など理論的側面を中心に学的探求とポリシーの策定を主要な目的とします。まずは、保健・医療・福祉・経済領域に関心を持つすべての研究者、専門職、行政担当者、教育者、管理者、学生、そして何よりも初期における支援対象者のためのシステム構築の研究、開発、啓発、支援などのあり方について取り組みます。高度情報通信のインターネット社会時代に夢あふれる創造的専門職育成への一助となるべく活動に尽力することにいたします。

生きがい情報学研究学術ワーキンググループ(WG)は、みなさんの積極的なご参加を期待しています。当該WGにご参加の意思をお持ちの方は、財団事務局までご連絡くだされば幸いです。ご質問などとともにご意見も賜れば活動の参考とさせていただきますので、どうかよろしくお願いいたします。

第4グループ

テーマ:職場開拓代表世話人:森田政江

生きがい情報士の若い力を現場に!

生きがい情報士は、平成10年の養成スタート以来現在までに1,294名を輩出しています。その母体は全国各地の指定養成校に拡大しています。もはやこれだけの集団にまで成長を遂げたとなれば、いよいよ実践の場で何らかの活動をする時期かと思います。地域や行政の実施する多くの中高年齢者向けの施策に「生きがい情報士」として参加・協力をし、情報士本来の本領を発揮する場の創成・開拓を検討し、いずれは仕事として通用する資格への発展を検討するチームです。参加希望の方はご連絡ください。

第5グループ

テーマ:見学実習システムの構築代表世話人:渡辺明春

「いかす見学実習」一緒に考え、実践しませんか?

生きがい情報士養成カリキュラムの中で、見学実習はボランティア実習16時間、就労斡旋施設見学4時間、健康増進施設見学4時間、余暇関連施設見学4時間、福祉施設見学4時間とされています。しかし4時間を半日とするのみで、詳細は各指定校に委ねられています。これに対し、総論、核カリキュラムⅠ・Ⅱ、技術は、資格審査試験でのレベル設定がなされています。本グループでは、まず見学実習時間設定のいきさつを明らかにします。ついで実習・見学の記録のモデル案を提示し、その中身について検討を加えます。さらに現行の見学、実習施設を持ち寄り、その要件チェックをしていきたいと考えています。教育現場で実際に教鞭を取られていらっしゃる先生方と、ひざを交えての議論ができればと考えています。明日を担う生きがい情報士のために、魅力ある教育環境整備にあなたの参加をお待ちしております。

「生きがい情報士」っていったい…

「生きがい」というとらえどころのない言葉と「情報」というハイテクをイメージさせる言葉が合体した、説明に一苦労する資格が「生きがい情報士」です。さらに「健康」という定義が難しい言葉と「開発」というかっこいい響きの言葉を加えると「健康・生きがい開発財団」の誕生です。

財団法人というとどうもあまりいいニュースはないようですが、どうかみなさん誤解のないように…

〈前略〉今回の公益法人改革の具体化方針案によれば、各省庁が「大臣認定」や「公認」の形で関与している事業について、①国の推薦などでそれ以外の事業と必要以上に差が生じており、②国の事業のような誤解を与える懸念があるとの理由で、認定制度などを原則廃止する方針を明記しました。

新聞などではこのような事業を、“国のお墨付きを与える事業”と表現しており、もし「生きがい情報士」がこのような事業に該当すれば、当然、今回の検討対象になっていた訳です。

しかしながら「生きがい情報士」資格は、財団の認定する民間資格であり、その財団が公益法人であるところから、一種の公的資格であるとも言われますが、国家資格や、それに準ずる大臣認定の資格ではありません。

むしろ「生きがい情報士」は、小泉政権が掲げる「官から民への移行」を先取りした、民活路線をさらに推し進める性格の資格であると言え、広義の福祉社会実現の為に、その役割は益々重要なものとなるでしょう。≪インフォメーションデスク@MATUMOTO「第一回構造改革と生きがい情報士」(2001/7/13)より≫

たとえば、厚生労働省の推進する「健康日本21」が「未病」というテーマを巡って、生きがい情報士に求める期待は小さくありません。健康日本21では生活習慣病を予防することで要介護や寝たきりになるのを防ぐ介護予防が重要なテーマです。そして、「生きがい情報士」は、中高年齢者の健康づくりを生きがいという切り口から応援しています。

「脳内革命」の著者が著した「未病の医学」によれば未病の医学は、西洋医学的にいえば予防医学の概念に近く、病気の原因を断つために人間の体の根源を知るところから始まるようです。東洋医学的なホリスティック(包括的)な考え方に比重が移ってきた結果、「未病」という聞き馴れない言葉がはやり出したのかもしれません。貝原益軒の「養生訓」にも、ストレスが病の原因になることが多いとあり、特にストレスの多い現代社会では、心のもち方が健康を左右することを、ひとりひとりが銘記すべきと考えます。≪インフォメーションデスク@MATUMOTO第二回「最近よく言われだした未病とは?」(2001/7/17)より≫

このように“健康の普及”という役割を担う「生きがい情報士」の活躍は、職場、地域、家庭で、「生きがい情報」を伝えるところから始まります。“なくても困らないようでいて、実は困るもの”、“どこにでもあるようで、ないもの”。そんな大切な健康のための必需品、それが「生きがい情報」なのですから。

資格審査委員会からのご報告

平成13年度生きがい情報士資格審査試験について、本委員会にて合否判定の審議をした結果、誠に残念なことではありますが、不正が行なわれたと判断せざるを得ない学校がありました。さらに細かく分析した結果、学校側が不正を行なったと考えざるを得ないとの結論に達し、試験のあり方そのものにも関わるような今回の不正に対しては厳正な態度で臨んでいくことを確認した上、当該校については「試験の実施を無効とする」こととし、通告しております。今回の件では、受験生から再受験の要望があれば事務局立会いのもとで認める旨を学校側に伝えましたが、学校側の不祥事であり、迷惑をかけたが再受験は辞退するとの回答を受けております。

以上、報告致します。

これからの予定

3月2日(土)13:30~主任教員研修会、15:30~研究集会
3月13日(水)13:30~養成校説明会
3月26日(火)~28日(木)講師養成研修会(今回は開催いたしません)
3月31日(日)平成13年度養成校卒業認定者認定


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